• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 研究成果報告書

ブナ林のマスティング現象は実生の生存率を高めるのか?

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 16K14938
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分基金
研究分野 森林科学
研究機関静岡大学

研究代表者

飯尾 淳弘  静岡大学, 農学部, 准教授 (90422740)

研究分担者 水永 博己  静岡大学, 農学部, 教授 (20291552)
片畑 伸一郎  岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (80648395)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードマスティング / ブナ / 葉面積 / 光環境 / 光合成量
研究成果の概要

新潟県苗場山のブナ林において、大量一斉結実(マスティング)が林分構造と林内の光環境、林床植生の光合成量に与える影響を調べた。マスティングは、林分の葉面積を凶作時の約半分にまで低下させるが、それは個葉面積の低下が原因であった。こうした構造の変化は実の集中する陽樹冠で主に起こり、実のつかない陰樹冠では起こらなかった。マスティングにともなう林内光環境と光合成量の変化をモデルで予測したところ、樹冠上層の光合成量は葉面積の低下によって大きく低下する一方で、樹冠下層や林床植生の光合成量は光環境の改善によって2~3倍も増加した。マスティングは、林床植生の維持や階層構造の発達に貢献する可能性が示唆された。

自由記述の分野

森林生理生態学

研究成果の学術的意義や社会的意義

マスティング(大量一斉結実)による林分葉面積の低下が、樹冠下層や林床の光環境を改善し、階層構造の発達や林床植生の維持に貢献する可能性を示した。本研究の学術的意義は、これまで繁殖戦略として理解されていたマスティング現象に、3~10年周期で、薄く広く林床に光を供給する、いわばギャップとしての役割があることを示したことにある。

URL: 

公開日: 2020-03-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi