古紙配合紙は、古紙利用率の増加に伴って品質低下が進んでいる。劣化パルプ繊維を含む低質古紙配合紙は、製紙工程で他のパルプ繊維原料と混合することによって、紙の強度低下を招いている。 低質古紙配合紙を強化するために、微細セルロースファイバー(FCF)塗工処理を検討した。高圧ホモジナイザーを用いて木材パルプ繊維からFCFを調製し、リサイクルパルプ紙表面に塗工した。紙を湿潤後、減圧ろ過を施しながらワイヤーバーコーターを用いて平坦にFCFを拡げた。FCF塗工直後の紙の引張強さは、未塗工紙の1.17倍になった。FCF塗工によってパルプの繊維間結合強度を高めれば、リサイクルによって生じる紙の劣化を改善できる。
|