ニジマスの鰓上皮組織には、不活化した病原細菌を取り込む鰓上皮抗原取込細胞が存在する。当該細胞はレクチンの一種UEA1に結合性を有するため、UEA1をワクチンの運び屋として利用すれば鰓上皮細胞を標的とした魚類のニードルフリーワクチンの開発につながると考え、研究を行った。UEA1に抗原モデルとしてBSAまたは、蛍光ビーズを共有結合させ、ニジマスに浸漬投与した。浸漬投与30分後に、鰓上皮抗原取込細胞によるBSAまたはビーズの取り込みをフローサイトメトリーおよび免疫組織化学で解析した。しかしながら、どちらの実験においても、UEA1を介した鰓上皮細胞による抗原モデル物質の取込は確認されなかった。
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