本研究では成長ホルモンの遺伝子多型に基づいて、高品質・高評価な産肉性をもつ黒毛和種仔牛を選抜するために、ルーメン柔毛組織における短鎖脂肪酸受容体と関連遺伝子ついて発現量を調査した。(1)Free fatty Acid Receptor4は離乳前と比較し、離乳後のルーメン柔毛組織において有意に高くなった。(2)哺乳区と離乳区のルーメン絨毛上皮組織においてIGF-1とIGF-1受容体の遺伝子発現量に差はなかった。離乳区は哺乳区と比べ、IGF-Iの働きを抑制するIGFBP2、3、6の発現量が有意に減少し、IGF-Iの働きを促進するIGFBP5の発現量が有意に上昇した。
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