研究課題/領域番号 |
16K15047
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
池田 正浩 宮崎大学, 農学部, 教授 (60281218)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 腎肝クロストーク / 多臓器不全 / システムバイオロジー |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、我々が確立してきたシステムバイオロジーの研究手法を用いてモデル動物を解析することにより、腎肝クロストークにおける肝障害形成機序を明らかにして、それに基づく治療薬シーズを提案することである。目的達成のために計画している研究項目は、(1)システムバイオロジー手法による腎肝クロストークにおける肝障害発症経路と治療薬シーズの抽出、そしてそれに基づく(2)治療薬シーズの実証研究の2つである。最終的には、これらの結果に基づいて総合的に考察し、腎肝クロストークにおける肝障害発症の分子理解を進展させ、治療薬シーズを提案する。 平成28年度には、当初の計画通りに(1)の研究を行った。まず、モデル動物を腎虚血再灌流あるいは腎摘出により作製した。血液生化学検査によりモデルの成立を確認した後に、肝を採材し、遺伝子およびタンパク質を抽出した。次に抽出した遺伝子についてはアレイテクノロジーによるトランスクリプトーム解析を、タンパク質については、二次元電気泳動-MALDI-TOFMSによるプロテオーム解析を実施した。実施後、それぞれの解析結果を用いて、システムバイオロジーなどの手法により腎肝クロストーク発症の経路を想定し、その想定に基づいて治療薬シーズを抽出した。これまでのところ、2つの治療薬シーズを見出している。 次年度においては、抽出した治療薬シーズについて、過去の報告などを参考に、in vivoにおける実証研究が可能かどうかなどを検討して、研究を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り平成28年度終了時点までに、治療薬シーズを見出すことができた。この成果を勘案して、「(2)おおむね順調に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
順調に進捗しているので、今後も計画通りに研究を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究が順調に進捗し、次年度以降の研究において確実に成果を上げるために90,000円を繰り越すこととした。
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次年度使用額の使用計画 |
in vivoの系の実証研究に使用する。
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