冬眠動物シマリスの神経培養細胞を作成し、冬眠の分子的なメカニズムの探索を目指す実験基盤を整備した。神経細胞の培養に先立ち、胎児を得るために、シマリスの交配系を確立した。メス個体の観察を通して、発情鳴きをしているときに交尾させることで、計画的に胎児が得られることがわかった。培養に関して特筆すべき成果は、neurosphereの作成に成功し、大量の神経系stem cellの凍結保存できるようになったことである。stem cellから神経細胞への分化誘導も順調で、常時冬眠シマリス由来の神経細胞を用いた実験が可能となった。さらに低温耐性を調べるための培養デバイスを作成し、低温下での培養も可能となった。
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