再生芽を構成する未分化幹細胞の脱分化プロセスの分子機構は未だ不明である。本研究では、マクロファージ様細胞の機能がコオロギの脚再生に関与することを明らかにし、再生芽形成に必須なJAK/STATシグナル径路への関与も示唆された。また、マクロファージ選択的に殺細胞効果を示すクロドロン酸処理と正常な再生脚の2群間でトランスクリプトーム解析(RNA-seq)を行った結果、再生に必要と考えられる多くの遺伝子の情報が得られた。さらに、CRISPR/Cas法を利用してSTAT遺伝子座にGFPを挿入したノックインコオロギの作製に成功しており、再生芽の時空間的な形成様式を可視化して解析することが可能となる。
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