本研究は、極限乾燥耐性生物であるネムリユスリカがもつ乾燥・塩によって発現調節される遺伝子のプロモーターとその制御因子を同定することを基盤として、新規な乾燥・塩ストレス制御型タンパク質発現システムを開発することを目的とした。H28年度は、研究の手始めとして、ポジティブコントロールとして用いる事ができる恒常発現プロモーター(PvGapdhプロモーター)を単離した。H29年度は、乾燥誘導性遺伝子の多くに特異的なDNAモチーフ(TCTAGAA)が存在し、そこに結合する転写因子としてPvHSF1を同定した。RNAi実験により、PvHSF1がPv11細胞の乾燥耐性誘導に関与している事が証明された。
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