研究課題
希土類金属が17種類あり、そのどれが生活環のどのステージで有効であるかについて、ナス科作物のトマトをモデルとして、生殖ステージの花粉管伸長、栄養ステージでの根の伸長を調査した。花粉管伸長については、17種のうち、元素の不安定さから2種類を除外し、15種類について、培地内での濃度を変えて、伸長を最大にする濃度などの決定を行った。その結果、Cu, Co, Alなどの植物の生長に必要であるが、高濃度では有害となるような金属イオンと比較したとき、明らかに一定の濃度で、効果がある希土類金属イオンが存在することを確認した。一方、Cu, Co, Alなどと同様に、ポジティブな効果が明確に見られないような元素もあった。根の伸長に対しても同様に、元素の違いで影響があるかを調査している。一定程度の差は見られるが、栽培条件が十分でないのか、花粉管伸長ほど、明確な差異は得られていない。一方で、光条件を変えたときに、差異が大きくなるような現象も観察されており、さらに検証が必要であるが、現状での実験を踏まえて、根の伸長に対して、どの様な遺伝子の影響があるかの調査も開始した。差異を見いだすことはできたことから、一連のことをまとめて、投稿論文を計画している。また、本研究と関連した論文(謝辞に科研費番号記載あり)を1報、発表した。なお、今年度に実施したアウトリーチ活動は50件以上であり、こうした活動に対して、仙台市より感謝状を贈呈され、アウトリーチ活動という社会貢献面でも評価された。
東北大学大学院生命科学研究科・植物分子育種分野・渡辺研究室 http://www.ige.tohoku.ac.jp/prg/watanabe/アウトリーチ活動についてはhttp://www.ige.tohoku.ac.jp/prg/watanabe/activty/delivery/, http://www.ige.tohoku.ac.jp/prg/watanabe/activty/cat136/
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Nature Plants
巻: 3 ページ: 17096
10.1038/nplants.2017.96
ライフサイエンス 新着論文レビュー
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10.7875/first.author.2017.074