マコモタケ(植物・菌共生体)の共生に関わる分子機構を総合的に理解するために,以下の目的を設定した。1)黒穂菌あるいはマコモタケからの新規植物ホルモン様物質の単離,構造決定,活性発現機構の解明を行う。2)マコモ-黒穂菌の共生関係を網羅的に検討するために,マコモタケの共生過程で発現が変動する遺伝子を探索する。 その結果,黒穂菌培養濾液の酢酸エチル可溶部を各種クロマトグラフィーに供し,5種の物質を得ることに成功した。NMRや質量分析等の機器分析によって,これらの構造を決定したところ、新規物質であることが判明した。
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