常温で液体の「有機ハイドライド」を水素運搬・貯蔵物質(水素キャリア)として利用する技術開発が水素エネルギー社会に向けて検討されている。今回、イソプロパノールをはじめとするアルコール類からの脱水素反応活性が劇的に向上する事を見いだし、「マイクロ波をエネルギー源とした連続フロー装置」と組み合わせることで、定量的に進行するアルコール類の活性炭担持型白金族触媒的脱水素反応として確立した。さらに、反応系中に共存する芳香族化合物に、イソプロパノールの水素を直接転写する方法論の確立にも成功し、外部からの水素添加を必要としない芳香核水添反応を開発した。
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