本研究は回折限界以下の空間分解能とミリ秒の時間分解能を併せ持つ二光子顕微鏡法を構築し、生体内脂質微小膜ドメイン等の標的をリアルタイム可視化することを目的とした。そのために申請者らがこれまでに技術開発を行ってきた二光子STED顕微鏡法、多点走査型二光子顕微鏡法の更なる機能向上を試みた。当初予定していた両技術を統合した顕微鏡方法論の開発には至らなかったものの、両方法論の更なる機能向上を達成した。特に後者の多点走査型二光子顕微鏡法は汎用性が高かったため、北海道大学ニコンイメージングセンターにおける共用機器としての運用を開始した。
|