S-ニトロソグルタチオン還元酵素(GSNOR)の役割を解明するために、敗血症モデルの心臓を用いてGSNOR KOマウスにおいて上昇するS-ニトロソ化タンパク質を網羅的に解析した結果、多くのミトコンドリアタンパク質やシャペロンタンパク質群が顕著に上昇していることを明らかにし、そのうちのミトコンドリア局在シャペロンタンパク質Xが実際にS-ニトロソ化されていた。また、GSNORが高発現しているマクロファージの解析では、GSNOR KO由来マクロファージにおいて抗炎症・抗破骨細胞分化作用を認め、そのメカニズムとしてNF-κBやc-Fosといった分子の変化が重要であることを見出した。
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