個体全身の細胞機能の変容に基づく毒性評価系を構築できれば、より高感度かつ包括的な曝露物質の毒性の評価が期待できる。本研究は、組織透明化技術を用いたマウス全身丸ごとイメージングにより、全身・臓器レベルの細胞機能の変容から曝露薬物の毒性を評価する新規安全性試験技術の確立を目的とする。この目的のために、成獣マウスに適用可能な新規透明化プロトコールを開発し、マウス全身に分布する癌細胞を1細胞解像度で観察可能なイメージング解析基盤を確立した。また、組織内に分布する細胞群の空間座標を特定するためのマウス脳アトラスを構築し、覚せい剤投与により惹起されるマウス全脳の神経活動の可視化に成功した。
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