分子量が小さく化学合成が可能で、標的結合性を有するペプチドが抗体の代替となる中分子薬として期待されている。しかし、多くの標的結合ペプチドは結合力が弱く、これまでに実用化された例はない。そこで本研究では、A)「構造ゆらぎ」の制御による高性能な抗体代替ペプチドの創製理論を確立し、B)足場ペプチドとして利用可能な天然ペプチドの探索法、C)足場ペプチドへの組み込みによる「構造ゆらぎ」の制御法を構築し、化学合成可能な中分子ペプチドの創製原理を確立した。本研究で確立したデザイン技術のさらなる高度化と汎用化を実現することにより、将来的には抗体医薬に代わる中分子医薬の開発に発展させたい。
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