新たなフェノバルビタール型薬物代謝酵素誘導機構の仮説の検証を目指し、Crisper-Cas9法を用いて、シトクロムP450 3A欠損細胞の作成を試み、HepG2細胞の片方のアレルの欠損(ヘテロ欠損)細胞を得た。また、本研究を遂行するに当たって、必要となったマウス肝臓の全てのUDP-グルクロン酸転移酵素 (Ugt)分子種の包括的解析を行うことにより、モルヒネおよびアセトアミノフェン代謝の責任酵素を明らかにした。さらに、フェノバルビタール処理マウスにおける血液および肝臓のメタボローム変動についての検討も行った。これら変動した物質の中に、当初仮説の条件に合致するものがあると考え、検討を続けている。
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