本研究では、HLAタンパク質と薬物分子の相互作用を予測するためのドッキングシミュレーション手法の構築を目指し、過去に報告されているcarbamazepine分子とHLA-B*15:02の相互作用部位の同定検討からスタートしたが、過去に報告されているHLAタンパク質表面へのcarbamazepine分子の結合は再現性が無く、相互作用しない可能性が高いと考えられた。また、対応するT細胞受容体に対しての相互作用も検出されなかった。carbamazepine分子とHLAタンパク質の相互作用には、提示されている抗原ペプチドの配列特異性が存在する可能性が示唆され、今後ペプチド配列の特定が必須である。
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