自然栽培したリンゴ果実の一部を殺菌し培養したところ、果実内部由来と推定される真菌の胞子形成を認めた。一方でリンゴ果皮のポリフェノールにはバクテリアの糖代謝を阻害する抗菌作用があり、またバクテリアの糖代謝産物は真菌の糖輸送を阻害する。そこで、リンゴはポリフェノールを介して共生バクテリアを、更には共生真菌を間接的に制御し、これら真菌と同一の栄養素を求める病害菌の増殖を抑制するとの作業仮説を立て、その様相を蛍光糖イメージングで探る予備実験を行ったところ、取り込みは極めて多様で従来法による解析は困難であった。そこで新たに3次元多面同時観察システムを開発した。今後、本システムによる解明が期待される。
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