マウスが特定の標準アミノ酸を欠く餌を摂餌する際の摂食拒絶と血中アミノ酸濃度変化の相関を調べた。必須アミノ酸を欠く餌を摂餌したマウスでは、発現までのタイムラグの違いはあれ摂食拒絶(摂餌減少)が観察されたが、それに先立つ当該アミノ酸の血中濃度の低下が観察された。一方、非必須アミノ酸を欠く餌の場合は摂食拒絶は観察されず、当該アミノ酸の血中濃度低下も観察されなかった。そして、非必須アミノ酸のCysを欠く餌を与えた場合に通常では摂食拒絶は起こらないが、Cys生合成系不全(CSE欠損)マウスでは摂食拒絶がおきた。つまり、摂食拒絶が起きるのは9種必須アミノ酸の欠乏時に限らないことが示唆された。
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