「母性Cas9ゲノム編集法」を考案し多因子性疾患モデルマウス作製を目指した。同方法のゲノム編集能は、従来法と遜色無く高率で、かつ同時多遺伝子変異マウス産出数は有意に多く、個体あたりの同時変異遺伝子数は増える事を見出した。多因子性高血圧ヒト候補遺伝子を5種選び、同時1~5遺伝子変異マウス群を作製した。その結果、対象群に比べ収縮期血圧が高い傾向あるいは低い傾向を示す個体群が観察でき、これらは5種内で特定の遺伝子変異を伴う傾向を認めた。我々は「母性Cas9ゲノム編集法」による同時多遺伝子改変F0マウス作製法を構築し、これが多因子性疾患モデルマウス作製に有用となる事を提示した。
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