骨髄不全を発症した日本人小児症例において、フォルムアルデヒド分解酵素であるADH5 (Alcohol dehydrogenase 5, ClassIII)の両アレル変異とアセトアルデヒド分解酵素ALDH2(Aldehyde dehydrogenase2)の機能欠損ヘテロ変異をもつ6名を見出した。造血幹細胞において内因性アルデヒドが産生され、ADH5とALDH2が協調してその除去を行っていることが示唆される。本研究は、原因不明であった小児骨髄不全の一群の患者の存在を証明し、その病態の本質を明らかにし、その診断と治療開発への第一歩となる研究である。
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