アミロイドβはアルツハイマー病(AD)の原因たんぱく質であるが、脳実質のみならず脳血管にも沈着してアミロイド血管症と呼称される。アミロイドβ沈着の結果、微小出血、微小梗塞など微小血管病変が生じるが、その病理変化の詳細は不明であった。本研究では、マイクロMRIで剖検脳を撮像し、脳アミロイド血管症に起因する微小血管病巣を描出して画像病変に対応する病理変化の詳細を明らかにした。また、病変部位では脳血管に補体などの炎症関連分子が集簇することから、脳アミロイド血管症の血管破綻に脳内炎症が関与することを示した。
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