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2017 年度 実績報告書

動物モデルによるエンドセリンA型受容体遺伝子異常症の発症メカニズム解明と病態予測

研究課題

研究課題/領域番号 16K15254
研究機関東京大学

研究代表者

栗原 由紀子  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (80345040)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードエンドセリン受容体 / ヒト希少疾患
研究実績の概要

GPCRは生命現象において多くの重要なシグナルを仲介し、創薬の主要なターゲットにもなっている。ヒト先天性奇形の顎顔面異型性症Mandibulofacial Dysostosis (MFDA)の原因遺伝子異常の一つがエンドセリンA受容体(ETAR) の一塩基変異であるが、本研究では、CRISPR/CASを用い変異マウスモデルとエンドセリン3(ET3)ノックアウトマウスを作成しET3/mutant ETARのgain-of-functionが原因であることを示し、薬理学的実験よりリガンド親和性またはGq 活性化・basal activityの増強が原因であることを示した。特に細胞質内側1アミノ酸変異(E303K6.32)でも、細胞外側のリガンド親和性を増加させたことはたいへん興味深い結果であった。Helixの動きをMolecular Dynamics simulationにより解析すると、mutationによりhelix間の水素結合が破綻しTM6のflexibility を増加させたことから、G-protein-mediated enhancement of agonist affinityによりET3親和性を上昇させたと考えられた。一方、Y129はNa/water pocketとligand binding pocketの間に位置し、Y129F2.53変異は水分子との結合が消失しET3affinityを得たと考えられた。以上のように臨床例を端緒として、そのメカニズムを実験的に評価し、分子動力学的な変化からそのメカニズムを解明したことに意義がある。(投稿準備中)
今後このマウスの老化の変化でヒト症例の予後が予想、予防できる可能性がある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [国際共同研究] INSERM(フランス)

    • 国名
      フランス
    • 外国機関名
      INSERM
  • [雑誌論文] Amniogenic somatopleure: a novel origin of multiple cell lineages contributing to the cardiovascular system.2017

    • 著者名/発表者名
      Asai R, Haneda Y, Seya D, Arima Y, Fukuda K, Kurihara Y, Miyagawa-Tomita S, Kurihara H.
    • 雑誌名

      Sci Rep.

      巻: 7(1)8955 ページ: 1-14

    • DOI

      10.1038/s41598-017-08305-2.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ヒトエンドセリンA受容体異常性から明らかになったGPCRのリガンド結合ーシグナル活性化連関の新たな側面2017

    • 著者名/発表者名
      栗原 由紀子
    • 学会等名
      第40回日本分子生物学会年会

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公開日: 2018-12-17  

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