研究課題/領域番号 |
16K15255
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
中山 淳 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (10221459)
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研究分担者 |
春宮 覚 信州大学, 医学部, 助教(特定雇用) (50301792)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | A4gntノックアウトマウス / 糖鎖 / プロテオミクス / 分化型胃癌 / 膜結合型ムチン |
研究成果の概要 |
胃腺粘液は糖鎖の末端にα1,4-N-アセチルグルコサミン(αGlcNAc)を有するユニークなO-グリカンを含んでおり、αGlcNAcを欠損したA4gntノックアウト(KO)マウスはピロリ菌の感染なしに胃癌を発症する。本研究では、腫瘍抑制分子と考えられるαGlcNAcが結合する糖蛋白質の同定を試み、TFF2、gastrokine 2、galectin 2、MUC1を新たに同定した。また、A4gnt KOマウスでは癌化関連シグナルであるSTAT3、AKT、ERK1/2のリン酸化の亢進が確認された。
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自由記述の分野 |
実験病理学、人体病理、糖鎖生物学、組織細胞化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胃粘膜下層に存在する腺粘液細胞は糖鎖の末端にα1,4結合したN-アセチルグルコサミン(αGlcNAc)を有し、A4gnt KOマウスの胃粘膜では分化型胃癌が自然発症する。このことからαGlcNAcは発癌シグナルを抑止している可能性がある。本研究では、αGlcNAc結合糖蛋白質を同定し、癌化に関連するシグナル伝達分子の性状を明らかにした。今後、これらの知見を発展させることにより、新たな胃癌の予防、治療法の開発へ繋がることが期待できる。
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