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2017 年度 実績報告書

系統的エラープルーフ法を用いたB型肝炎再活性化対策の構築

研究課題

研究課題/領域番号 16K15309
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

山崎 正晴  奈良県立医科大学, 医学部, 病院教授 (60360054)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードB型肝炎 / 再活性化 / アンケート調査 / 階層分析
研究実績の概要

患者の背景因子が医師のHBV関連マーカーの測定行動にどのような影響を与えているかについて階層分析を用いて検討した。方法として、1)免疫抑制・化学療法を行う患者に対して、医師が各マーカーの測定依頼を行うか否かを決める場面を想定し、2)その選択基準として、①患者の年齢、②患者の余命、③患者の肝障害度、②使用される薬剤(免疫抑制・化学療法剤)の4種類を設定し、3)代替案として、それぞれのHBV関連マーカーを「測定する」「測定しない」の2者択一で選ぶアンケートを作成した。アンケートは当院の医師140名を対象とし、その結果を階層分析し、また、医師の診療科、経験年数、HBV再活性化に関するミニテストの得点別に群分けし、各群の特徴を検討した。全回答の分析で、すべての選択基準の一対比較を行って重要度を求めた結果では、すべてのマーカーにおいて、測定する・しないの判断する基準として、「薬剤の種類」>「患者の肝障害度」>「患者の余命」>「患者の年齢」の順で重要視されていた。診療科別の分析では、各マーカーを「測定する」ことが重要視される診療科の医師は、「測定する」選択を採る基準として「薬剤の種類」に重きを置いており、逆にマーカーの測定を重要視していない診療科の医師は、その「測定しない」選択をする基準として「患者の余命」に重きを置く傾向を示した。経験年数別の分析では、経験年数の最も少ない研修医群がマーカーの測定を最も重要視しておらず、その「測定しない」選択の基準として「患者の余命」を重要視する傾向を示した。ミニテストで最も低得点の群においても、同様の傾向を示した。以上の結果より、HBV再活性化についての知識が十分でない研修医や診療科の医師に焦点を当てて、患者の余命にかかわらずHBV関連マーカーの測定を促す啓蒙・周知することが、効果的なHBV再活性化対策に繋がる可能性があることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 系統的エラープルーフ化プロセスを用いたB型肝炎再活性化対策立案の試み2017

    • 著者名/発表者名
      山崎正晴
    • 雑誌名

      臨床病理

      巻: 65 補冊 ページ: 207

  • [学会発表] 系統的エラープルーフ化プロセスを用いたB型肝炎再活性化対策立案の試み2017

    • 著者名/発表者名
      山崎正晴
    • 学会等名
      第64回日本臨床検査医学会学術集会

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公開日: 2018-12-17  

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