医学教育で学生の能動的学習プログラムで多用されやレポート評価やポートフォリオ評価は、教師が客観的に客観的評価に主眼が置かれており、学生の多様性を含めた、主観的評価の重要性やその意味について科学的な分析は未だされていない。本研究の目的は教師の主観的評価がどのような要因や仕組みでなされるかを明らかにすることである。手法は、学生が作成した文章のテキストマイニングより言語空間の多次元解析をおこない、さらにその結果を質的分析手法に応用し解明する。次に、研究結果が他の学生レポートや長文問題の採点など広範に利用できることを証明し「分析手法」の標準化をおこなう。主観的評価が重要である医療者・患者間関係改善のための教育について研究を進める。医療面接など教育現場より、質的データ(動画記録、行動観察)を取得し、本研究で標準化された分析手法にて新たな主観的評価の「要素」や「視点」を把握し、これを教育するための教材開発に挑戦する。本研究の最終目標はこの新しい分析手法を取り入れることにより、患者中心の医療実践・教育の飛躍的進歩を期待するものである。研究課題A: 本手法がレポートや長文記述問題の評価、臨床実習の学習日誌等に活用できることを確認する。さらに、医学教育現場の教師がおこなう主観的評価の解明に役立つか検討する。研究課題B: 多彩な教育分野で作成される、様々な文章を、それぞれの教育評価に活用できることを確認し、本研究手法が広く利用できるよう標準化する。研究課題C: 標準化された本研究手法を用いて、主観的評価を科学的に分析し、医療者・患者間関係改善のための教育に活用できる教材開発をおこなう。
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