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2018 年度 実績報告書

迅速核酸絶対定量診断実現に向けたデジタル等温増幅法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K15334
研究機関山梨大学

研究代表者

田中 佑治  山梨大学, 大学院総合研究部, 特任准教授 (40625513)

研究分担者 寺尾 泰久  順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (00348997)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードデジタル / 等温増幅 / 遺伝子変異 / 再生医療 / RPE
研究実績の概要

最終年度は、前年度に絞り込んだiPS細胞由来RPE細胞の移植用品質管理マーカー検出用のプライマーを高純度で作成して、デジタル検出の有効性を確認した。
まず、通常の検出方法のスペックを検証した。昨年度増殖曲線の解析から標的分子の有無と、融解曲線解析から野生型/変異型であるかの判別が可能であることを確認したが、定量性はなく核酸濃度が10倍異なってもその差異を判別できないことが明らかにした。今年度は、新たに濃度が標的分子の濃度が薄くなると検出できないこと、野生型に変異型が混在する場合に両者を定量可能か検証したところ、シグナルが融合して両者を判別・定量できないことを確認した。
マイクロ流路を活用してデジタル化するプラットフォームを活用して上記の改良を試みた。すると、通常の方法では検出できない低濃度の標的であっても検出可能になり、さらに2倍程度の小さい濃度差を判別できることが分かった。また、野生型と変異型が混合したサンプルであっても、デジタル化した個々のwellの融解曲線は、野生型、変異型、全くない、のいずれかで、wellをカウントして得た定量値は仕込み量に相関しており、上記と同様に2倍程度の小さい濃度差であっても判別可能であった。
マイクロ流路を用いたプラットフォームは高価であるため、より低価格でデジタル化することが見込めるチップタイプの測定系の構築を検討した。温度制御しながら蛍光顕微鏡観察するための簡易的な温度制御装置を自作して、一般的な蛍光顕微鏡でも温度制御しながらデジタルチップのwellを評価できることを確認した。また、この検査方法の解析データを安定化させるために、検査対象であるiPS細胞由来RPE細胞の検査前の細胞の状態を維持するために保存方法に関して検討し、最適な温度条件も見い出した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Critical Functionality Effects from Storage Temperature on Human Induced Pluripotent Stem Cell-Derived Retinal Pigment Epithelium Cell Suspensions.2019

    • 著者名/発表者名
      Kitahata S, Tanaka Y, Hori K, Kime C, Sugita S, Ueda H, Takahashi M.
    • 雑誌名

      Sci Rep

      巻: 9: 2891 ページ: 1, 15

    • DOI

      10.1038/s41598-018-38065-6

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] iPS細胞由来網膜色素上皮細胞懸濁液の非凍結状態での保存における温度選択の重要性2019

    • 著者名/発表者名
      田中佑治
    • 学会等名
      再生医療学会
    • 招待講演
  • [学会発表] ヒトiPS細胞由来網膜色素上皮細胞懸濁液に与える温度の影響2019

    • 著者名/発表者名
      北畑将平、田中佑治、高橋政代
    • 学会等名
      再生医療学会
  • [学会発表] ヒトiPS細胞由来網膜色素上皮細胞懸濁液の未凍結条件下における保存の検討2018

    • 著者名/発表者名
      北畑将平、田中佑治、高橋政代
    • 学会等名
      日本組織培養学会

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公開日: 2021-12-27  

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