PETを用いたマイクロドージング(PET-MD)試験により、新規薬剤の開発期間が大幅に短縮されることが期待されている。PET-MD試験では、最初に、投与した放射性薬剤による被験者の内部被曝を評価し、試験薬の安全性を確認する必要がある。従来、内部被曝量は、動物実験から類推するという方法が使われてきたが、この方法は、種差を無視しており、また、個々の被験者の個人差を考慮していないという問題があった。本研究では、小型な個人線量計を複数、被験者体表面に設置し、個人の内部被曝を直接推定する方法を開発した。本方法の検証のために、ファントム実験を行い、体内の放射能量および内部被ばく量を求められることを示した。
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