死因究明において、死後の臓器・組織の病的変化を明らかにすることは重要である。しかしながら、画像撮影や従来からの組織検査では限界があり、たとえば、精神障害等脳機能障害や急性脳症、睡眠時無呼吸症候群、不整脈等の存在すら死後で証明することは難しい。そこで、この研究では、脳にフォーカスを絞って、死後脳を可視化させてその機能的評価をすることを検討した。透明化については脳、肺、膵臓で完全な透明化が出来たの対し、心臓、肝臓、脾臓では若干色が残った。透明化脳に対して神経線維染色とヘキスト核染色を行ったところ、ヘキストでは鮮明な画像が得られ、最重要課題であった透明化プロトコールを確立できた。
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