我々は、分子動力学解析法により、DAAの標的蛋白との結合モデルを構築し、ウイルス薬剤耐性変異が標的結合性、複合体安定性に与える影響を解析し、HCV replicon細胞を用いたデータとの関連解析をおこなった。シミュレーションにより、NS5A2量体が安定して小胞体膜上に局在するための最適構造を確定した。分子動力学シミュレーションで得られた仮説(モデル)を検証するためにNS5A阻害薬に対する耐性変異を有するHCV repliconおよびHCV genotype 1b培養系を構築し、増殖能および薬剤感受性を解析し、シミュレーションでの結合安定性と薬剤感受性が逆相関することが確認した。
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