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2017 年度 研究成果報告書

マルチオミクス解析を用いた好酸球性炎症における好酸球のフェノタイプの同定

研究課題

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研究課題/領域番号 16K15462
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分基金
研究分野 呼吸器内科学
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

馬塲 里英  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (50772456)

研究分担者 福永 興壱  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (60327517)
連携研究者 宮田 純  国立研究開発法人理化学研究所, メタボローム研究チーム, 客員教員(研究員) (80464866)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード好酸球 / 好酸球性副鼻腔炎 / システイニルロイコトリエン / 脂肪酸代謝
研究成果の概要

好酸球性副鼻腔炎の鼻茸より好酸球を単離し、リピドミクス、プロテオミクス、トランスクリプトミクスを統合した網羅的解析を施行した。脂肪酸代謝物では、プロスタグランジンと15-リポキシゲナーゼの代謝物が減少し、ロイコトリエンD4が選択的に上昇していた。脂肪酸代謝酵素の発現量が変化しており、ロイコトリエンC4をロイコトリエンD4に変換するGGT5の発現が上昇していた。パスウェイ解析で2型炎症応答と微生物応答の経路が活性化していることが示唆された。細胞実験により脂肪酸代謝異常をIL-5・GM-CSFもしくはTLR2・NOD2のリガンドによってex vivoで誘導可能であった。

自由記述の分野

呼吸器内科

研究成果の学術的意義や社会的意義

重症喘息・好酸球性副鼻腔炎では炎症部位に浸潤した好酸球が病態に関与する。これまでの研究では細胞機能や表面抗原等の単一の評価項目に注目した実験が多く、包括的な評価が為されていなかったため、全体像を捉えることは困難であった。マルチオミクス解析を利用することで、同定された代謝異常と関連する分子の挙動を把握し、上流因子を特定する事が可能となった。好酸球性副鼻腔炎患者の鼻茸に存在する好酸球では特異的な脂肪酸代謝異常が存在することが証明され、特定された上流因子は炎症制御を目的とした治療の標的となりうると考えられた。

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公開日: 2019-03-29   更新日: 2020-03-30  

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