胎生期におけるα細胞の分化成熟過程を優れた時間分解能で解析するために、Gcg-eGFP-IRES-mRFPノックインマウスを作製した。 本Gcg-Timerマウスの胎仔、新生仔および成体より膵臓を摘出し、flow cytometerを用いて緑色蛍光細胞数、および橙色蛍光細胞数を定量評価した。その結果、新生α細胞は胎生期14日、17日、生後1日に認められ、数がピークとなるのは、測定した中では、生後1日目で、全膵細胞中の1%の細胞が新生α細胞であることが明らかになったが、その後生後5日目には新生α細胞は全く認められなくなった。 蛍光顕微鏡を用いた新生α細胞のspatio-temporal pattern解析を行った結果、膵管近傍や血管近傍に存在するという特徴がある可能性が考えられた。 このように、これまで、全く明らかになっていなかった新生α細胞の発生期の成熟過程の一端を明らかにすることに成功した。
|