高IgE症候群は、重症のアトピー性皮膚炎、著しい高IgE血症、黄色ブドウ球菌感染症、骨粗鬆症を合併する難病である。生後早期から肺の器質的病変が進行し、特に肺嚢胞へのアスペルギルス感染症を契機として20歳代で死亡する症例が多い。その主要な病因がSTAT3遺伝子のドミナントネガティブ変異であることを我々が世界に先駆けて明らかにしたが、原因遺伝子が明らかでない遺伝性高IgE症候群が多数存在する。そこで本研究では、既知の原因遺伝子に変異を有さない約100例の高IgE症候群に対して、次世代シークエンサーによるエクソーム解析を実施して、新規の原因遺伝子を発見した。
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