関節症性乾癬(PsA)では約半数の症例に発症から2年以内に骨びらんや関節変形が出現する。PsA の約7割は皮膚症状が先行するため、皮膚科医は本症を早期診断、治療介入する責務がある。しかし、PsAの病態は未解明のままである。本研究ではToll様受容体4(TLR-4)に着目した。そのリガンドであるリポ多糖(LPS)をIL36RN欠損マウスの後足に皮下投与した。その結果、野生型に比べ、著明な腫脹・肥厚(付着部炎)を認めた。即ち、IL36RN欠損マウスの後足にTLR-4リガンドを注入することによってPsAの病態を誘導することに成功した。さらにTLR-4阻害薬治療効果があることを明らかにした。
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