精神疾患の発症メカニズムを明らかにするためには、病態を反映したモデル動物の樹立が不可欠である。霊長類に属するコモンマーモセットは、脳の高次機能がヒトに比較的近く、モデル動物としての有用性が高い。本研究では、マーモセットを対象にゲノム解析を行い、精神疾患の発症リスクに関連するゲノムコピー数変異(CNV)を持つ個体の同定とその表現型解析を企図した。47個体を解析した結果、1個体で16番染色体の8.4メガベースの大規模欠失を同定した。このサイズのCNVは、ヒトにおいて精神疾患や神経発達症と関連する可能性がある。しかし、本個体の表現型情報は得られず、それ以上の検討はできなかった
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