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2018 年度 実績報告書

チェレンコフ光を利用した癌治療への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 16K15568
研究機関北海道大学

研究代表者

小川 美香子  北海道大学, 薬学研究院, 教授 (20344351)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードPET / 光治療 / Cerenkov luminescence
研究実績の概要

本研究では、PET分子イメージングプローブが放出するチェレンコフ光を利用し、光の届かない部位にある癌の光治療を試みている。PITは、近赤外蛍光にて励起される有機分子(IR700)を用いた画期的ながん治療法である。しかし、光は電離放射線と異なり生体透過性が低く、一般に光治療は浅部組織に限られる。そこで、癌に集積したPETプローブのチェレンコフ光を利用し、Cerenkov luminescence resonance energy transfer (CRET)現象による光反応性薬剤の励起を行うことで、深部癌の治療、さらには発見が困難である微小癌の治療を目指す。
前年度までに、チェレンコフ光にて励起可能なIR700分子のSoret吸収帯の励起により、近赤外領域であるQ帯の励起と同じように細胞死が起こること、18Fによりチェレンコフ光が発生することは確認できたが、抗体標識体での細胞死は確認できていない。今年度は、物質量当たりの放射能(比放射能)がやや低い状態であるので、これを上げる工夫をし放射能を増やす検討をすることにより解決できる可能性があると考えたが、有意な細胞死は見られていない。現在、より半減期が長い68Gd標識抗体の利用を試みている。さらに、X線での励起・電離の試みも開始した。X線でIR700を活性化できれば、X線CTなど汎用性の高い装置での治療も可能となり18Fよりさらに利便性が高まる可能性がある。この結果、X線照射によりIR700の蛍光が認められること、また、わずかではあるが軸配位子切断が起こることが示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] In Vivo Molecular Imaging for Biomedical Analysis and Therapies.2018

    • 著者名/発表者名
      Ogawa M, Takakura H
    • 雑誌名

      Anal Sci.

      巻: 34 ページ: 273-281

    • DOI

      10.2116/analsci.34.273

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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