研究課題
挑戦的萌芽研究
ミスフォールディング蛋白の蓄積を生体でモニタリングするためのPETプローブを開発するため、所有するライブラリー化合物の結合性と薬物動態を評価し、レビー小体を明瞭に染色可能な新規化合物群を見出した。候補化合物の一つ(化合物365)はマウスにおいて優れた脳血液関門透過性を示した。ヒト脳組織切片を用いてオートラジオグラフィーを実施した結果、αシヌクレインが高密度に沈着する脳切片において18F標識化合物の強い結合を認めたが、αシヌクレイン選択的プローブとしては結合選択性が不十分であった。
薬理学
プローブが実用化され、パーキンソン病などのミスフォールディングの脳内蓄積を生体で非侵襲的に計測できれば、多様な神経変性疾患の早期診断のためのスクリーニング法となる。また新たな治療評価系としても活用でき新規治療薬開発と連動させるによって疾患の撲滅へ向けた第一歩となる。