研究課題/領域番号 |
16K15579
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大槻 勤 京都大学, 複合原子力科学研究所, 教授 (50233193)
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研究協力者 |
高宮 幸一
関本 俊
末木 啓介
増永 慎一郎
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 線源内療法 / ナノコンテナ / 放射性同位元素 / フラーレン / ナノチューブ / 液体クロマトグラフィー |
研究成果の概要 |
本実験では加速器および原子炉等からの量子ビーム(中性子、陽子、光子など)を用いた原子核反応による反跳効果を利用し、C60への各種放射性同位元素の内包化を目指した実験的検討を行った。特に本実験では生体内イメージングや線源内療法を視野に入れた99mTc及び194Au放射性同位元素内包の可能性(99mTc@C60, 194Au@C60)の検討を行なった。高速液体クロマトグラフィーによりトレースした結果、フラーレンと放射能のフラクションの一致が見られた。本研究ではMo原子がC60に内包可能であることは、第一原理を用いた分子動力学(MD)シミュレーションによっても本研究で確かめられた。
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自由記述の分野 |
放射化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「核医学用99mTc@C60,194Au@C60の検討」では、反跳効果を利用してフラーレンに放射性同位元素が挿入可能かどうかしらべられた。さらに第一原理分子動力学シミュレーションより、Mo, Au原子をC60の6員環中央に垂直に衝突させた場合、Moは40 eVで、Auは80 eVで内包可能であることを見出した。100Moは内包後99mTcに変化するがケージ内に留まることが示唆された。我々は、原子核反跳効果を利用する実験でも99mTc@C60,194Au@C60が合成可能であることを見出した。線源内療法のための放射性同位元素ナノコンテナ製造が有望であることが示された。
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