研究課題/領域番号 |
16K15613
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上本 伸二 京都大学, 医学研究科, 教授 (40252449)
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研究分担者 |
増井 俊彦 京都大学, 医学研究科, 講師 (20452352)
平川 慶子 日本医科大学, 医学部, 助教 (30165162)
小池 薫 京都大学, 医学研究科, 教授 (10267164)
佐藤 格夫 京都大学, 医学研究科, 准教授 (30409205)
柚木 知之 京都大学, 医学研究科, 助教 (50639094)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | NMR / 振動解析 / 膵癌 / 胆管癌 / 早期発見 |
研究成果の概要 |
膵癌、胆管癌の早期診断を可能とする簡便かつ感度の高い検査法として、「構造物の動的特性を評価する振動解析の技法」を取り入れた新規の血清検査法をおこなった。2013年から2016年の膵癌患者治癒切除症例46例に対して同年代の非がん患者34例を対象群とし、術前血清を採取してNMRによる振動解析を行ったところ、非がん患者と膵癌患者の分離ができた。さらに膵癌患者の早期再発群20例と晩期再発群26例の分離も可能で、予後予測にも用いることができた。がん腫を胆管癌、肝癌に広げたところ、肝外胆管癌、肝内胆管癌、肝癌に分離することができ、がん腫によるNMRによる振動プロファイルが異なることが明らかとなった。
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自由記述の分野 |
肝胆膵外科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において血清による膵癌患者同定が可能であったことは、これまでの血清マーカーに加えて、我々の「構造物の動的特性を評価する振動解析の技法」が臨床的にも適用可能な新たな手法である可能性が示唆された。さらに、腫瘍の出しているマーカーのみならず腫瘍があることの体の反応全体を計測する本手法を洗練することにより、現在行われている腫瘍マーカーよりも早期の診断が可能となり、新たなスクリーニング検査となり得る可能性を秘めている。また、予後予測、また肝胆道系がんの分別が可能であることから、手術後の補助化学療法の適応、さらには再発のフォローアップ、病理組織でも診断困難な症例においても原発組織の推定が可能となる。
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