研究課題/領域番号 |
16K15623
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
山上 裕機 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20191190)
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研究分担者 |
中森 幹人 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (10322372)
川井 学 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (40398459)
尾島 敏康 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60448785)
廣野 誠子 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60468288)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 樹状細胞 / iPS細胞 / 抗がんウイルス |
研究実績の概要 |
当該年度は、初年度における実験計画を若干変更し、iPS細胞より分化誘導したiPS細胞由来樹状細胞を用いた免疫抑制機構克服のための実験を前に進めた。 具体的には、健常人の皮膚線維芽細胞からヒトiPS細胞を樹立し、これに癌胎児性抗原のCEA (carcinoembryonic antigen)を発現するアデノウイルスベクターを遺伝子導入したCEA遺伝子発現ヒトiPS細胞由来樹状細胞を樹立した。in vitroの実験系において、この樹状細胞はCEA発現依存的に細胞障害性を有することが判明した。 また、このことを、消化器癌におけるin vivoの治療実験を行うことで、その有用性を初めて報告した。 具待機的には、CEA遺伝子発現マウスiPS細胞由来樹状細胞を用いた実験モデルにおいて、CEA発現大腸癌細胞に対して強力な抗腫瘍効果を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度は、初年度において検証が不十分であったオートファジー誘導抗がんウイルスの研究進捗に関しては、その成果は緩徐ではあったが、免疫療法とウイルス療法の併用という点に関しては、一歩前進したと考えている。 したがって、総合的な進捗状況は概ね順調と判断しています。
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今後の研究の推進方策 |
当該年度において免疫系を介した研究開発は進展出来たので、このコンセプトを膵癌モデルにおいて検証する。 また、抗がんヘルペスウイルスとの併用に期待が出来るので、これに関しては、前年度モデルを用いて、その併用効果を確認し、作用メカニズムについても検証する計画である。
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