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2017 年度 実績報告書

脂肪変性したヒト筋組織の再生能評価法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 16K15651
研究機関東北大学

研究代表者

萩原 嘉廣  東北大学, 医学系研究科, 准教授 (90436139)

研究分担者 神崎 展  東北大学, 医工学研究科, 准教授 (10272262)
土谷 昌広  東北福祉大学, 健康科学部, 准教授 (60372322)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード筋細胞 / 脂肪浸潤 / 筋前駆細胞 / 腱板断裂 / FACS / DNAマイクロアレイ
研究実績の概要

肩関節鏡による腱板断裂の手術の際、断裂して脂肪変性を起こした棘上筋・棘下筋(断裂群)と、断裂していない正常な肩甲下筋(コントロール群)から筋組織を採取した。コラゲナーゼによる細胞単離を行い、先行研究(Cell Death Dis. 2014 Apr 17;5:e1186)より判明している細胞表面マーカーを用いて、フローサイトメーター(FACS)により筋前駆細胞と脂肪前駆細胞を単離した。コントロール群からより多くの筋前駆細胞が単離でき、断裂群からはより多くの脂肪前駆細胞が単離できた。術前のMRIによる筋の萎縮の程度とFACSによる筋前駆細胞/脂肪浸潤の比は正の相関係数が認められた(脂肪浸潤が進行すると、脂肪前駆細胞の割合が増える)。脂肪前駆細胞は培養できなかったが、筋衛星細胞は断裂群、コントロール群とも筋細胞に分化可能であった。この両者の筋分化能(ミオシン重鎖陽性細胞数、核融合率)には有意な差がなかった。DNAマイクロアレイでは、断裂群ではMYH2やMYL1、コラゲンタイプ6など、筋分化や細胞外骨格に関わる遺伝子の発現の上昇を認めた。また、MMP3やC1S,など、炎症関連の遺伝子、MBPやPCSK1など、神経関連の遺伝子の発現上昇を認めた。また、コントロール群ではHOX C4やC6、HOXA11など、ホメオボックス関連の遺伝子の発現の上昇を認め、発生関連の遺伝子の減少を認めた。Gene Ontology Analysisでは、断裂群では細胞外マトリックスや細胞外骨格にかかわる遺伝子の発現の上昇を認めた。コントロール群では発生に関わる遺伝子の上昇を認めた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Retained Myogenic Potency in Human Satellite Cells from Torn Rotator Cuff Muscles Despite Fatty Infiltration.2018

    • 著者名/発表者名
      Koide M, Hagiwara Y, Tsuchiya M, Kanzaki M, Hatakeyama H, Tanaka Y, Minowa T, Takemura T, Ando A, Sekiguchi T, Yabe Y, Itoi E
    • 雑誌名

      Tohoku J Exp Med,

      巻: 244 ページ: 15-24

    • DOI

      https://doi.org/10.1620/tjem.244.15

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 腱板断裂における脂肪変性を伴う筋組織中のヒト筋衛星細胞の分化2017

    • 著者名/発表者名
      小出将志、萩原嘉廣、安藤晃、関口拓矢、金澤憲治、土谷昌広、神崎展、井樋栄二
    • 学会等名
      第44回日本肩関節学会

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公開日: 2018-12-17  

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