種々の生物学的製剤の開発によって、関節リウマチの治療成績は向上しているが、骨破壊抑制や寛解達成率に関しては未だ不十分な側面もある。本研究では、T細胞の活性化を抑制して関節炎を抑制すると同時に、滑膜線維芽細胞などに高発現するRANKL細胞外ドメインに結合し、成熟破骨細胞形成を阻害する生物学的製剤の創製を目指して検討を行った。その結果、CTLA-4細胞外ドメイン、IgG1 Fcドメイン、抗RANKL scFvの三者をタンデムに融合したコンストラクトを用いる事で、関節リウマチ動物モデルにおいて、関節局所における炎症増悪を、より効率的に抑制すると共に、軟骨破壊・骨破壊を効率的に抑制できる事が示された。
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