研究課題
Dkk1の転写開始点から上流約2kbpをプロモーター領域としてPCRで増幅した。これをpGL4.10に組み込んだコンストラクトをHCT116にトランスフェクションしFDA1186種類の薬剤からdual luciferase assayによりDkk1 promoter活性を上昇させる薬剤を62種類に絞り込んだ。薬剤濃度は一律10µMでスクリーニングを行った。この62種類の薬剤について3回、同様のスクリーニングを行い上位9種類の薬剤についてDkk1 mRNAをRT-PCRにより計測した。mRNAレベルでは有意な増加が見られず却って低下しているものも見られた。次にFDA1186種類の薬剤のうち高齢者でも使用しやすい薬剤320種類に限り、一度目のスクリーニングの結果上位80種類について細胞をHCS2/8に変更し再度スクリーニングを行った。結果7種類まで絞り込んだがmRNAのレベルで有意にDkk1発現亢進作用が見られた薬剤は存在しなかった。HCT116はβ-catenin変異があり細胞質に蓄積するためWnt signal全体が亢進していると報告されている。Dkk1はWnt signalの標的遺伝子のためHCT116ではDkk1産生が亢進している。HCSでもDkk1産生亢進が報告されており、このようなDkk1産生細胞ではスクリーニングによる薬剤のプロモーター活性亢進作用が検出されにくい可能性がある。このため細胞をHEK293に再度変更して320種類の薬剤についてスクリーニングを行い2種類に絞り込んだ。この2種の薬剤はmRNAのレベルでもDkk1発現亢進作用が確認できた。しかし、同時に行ったTOPflashによるluciferase assayではWnt signal活性が低下することなくむしろ上昇しており実験の目的とは逆の結果となった。
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