研究課題
本研究は、難治性かつ希少がんである骨軟部腫瘍の生命予後改善の要となる新規分子治療標的の開発を行った。 具体的にはTyrosine Kinase (TK)遺伝子の融合遺伝子及び転写変異体について、骨軟部腫瘍の手術検体を用いて全TK遺伝子に対してスクリーニング探索を進めた。その方法としてNanostringの手法に基づいたmRNA発現を5’-, 3’-にて観察を行い(検体よりRNAを抽出し、全TK遺伝子 転写変異体探索のために、カスタムプローブデザインを行い、nCounter Prep Stationを用いて、Hybridize, Purify, Immobilizeを進め、Digital Analyzerによりプローブに一致したmRNA発現プロファイリングを獲得し、統 計学的手法を用いて同定を行った)、TK遺伝子の融合遺伝子及び転写変異体候補の選出を行った。それら同定TK遺伝子の融合遺伝子及び転写変異体候補については、その発現・変異検証と癌化機能及び治療標的としての阻害剤奏功性の検証 を進めた。それらを包括的に検証確認を進め新規分子治療標的の開発を行った。対象は骨軟部腫瘍において(紡錘型細胞肉腫、小児腫瘍、inflammatory myofibroblastic tumor(IMT) /Inflammatory pseudotumor(IPT))に対して探索を進め、ALK(融合遺伝子または転写変異体)、ROS1(融合遺伝子または転写変異体)、NTRK(融合遺伝子または転写変異体)候補の同定に成功し、いずれも検証の結果融合遺伝子あった。具体的には平滑筋肉腫にROS1融合遺伝子を同定、小児腫瘍にNTRK融合遺伝子を同定、またIMT/IPTにALK、ROS1、NTRK融合遺伝子を同定した。それぞれにおいて癌化能及び阻害剤奏効性も確認に成功した。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 2件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 4件)
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