研究課題/領域番号 |
16K15682
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
広田 喜一 関西医科大学, 医学部, 教授 (00283606)
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研究分担者 |
竹永 啓三 島根大学, 医学部, 准教授 (80260256)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 麻酔薬 / プロポフォール / ミトコンドリア / 酸素消費量 / 細胞外酸性化速度 |
研究実績の概要 |
分子状酸素はヒトの生命維持に必須の物質であり生体で適切な酸素ホメオスターシスを維持することが麻酔を含めた周術期医学の最重要課題の一つである。生体内の構成細胞が必要とする最適な酸素濃度領域を能動的に構築するプロセスつまり酸素ホメオスターシスの制御と破綻を周術期医学の観点から明らかにするために本申請では以下の到達目標を掲げて研究を遂行した。 ○さまざまな体内組織由来の細胞株または初代培養を用いて、周術期使用薬剤による酸素代謝細胞の酸素代謝・消費量を直接測定する実験系を構築する。○特に,社会的にも大きな問題となっている静脈麻酔薬プロポフォールに着目して、プロポフォール注入症候群(PRIS)の分子機序の解明と治療法の開発を目指す。 結果として今年度は以下の研究成果を得た。 1.これらの細胞をプロポフォールを含む周術期使用薬剤で処理して、細胞外フラックス解析を行った。つまり細胞の酸素消費量(oxygen consumption rate, OCR)と細胞外酸性化速度(extracellular acidification rate, ECAR)を測定することにより細胞・組織のエネルギー状態の解析を行った。 これにより薬剤が直接的に細胞の好気的・嫌気的な代謝に及ぼす影響を知ることができた。2.ミトコンドリア電子伝達系への影響の検討-細胞よりミトコンドリア分画を単離して酵素・基質を加えた再構成実験を行った。これにより酸素代謝に中心的な役割を果たすミトコンドリア複合体への直接影響を検討できた。 以上の成果は学会発表を行い現在論文として公刊準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画を概ねクリアして複数回の学会発表と論文作成を行っているから。
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今後の研究の推進方策 |
プロポフォールの標的分子を同定する研究を進めていく。同時にこのプロセスを抑制する方策の発見を目指す。
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