研究課題/領域番号 |
16K15686
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中村 英二郎 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (90293878)
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研究分担者 |
杉山 愛子 京都大学, 医学研究科, 特定研究員 (30642699)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | CRPC |
研究実績の概要 |
アンドロゲン依存性 LNCaP 細胞を長期間、同ホルモン非存在下(csFBS)での培養を行うことにより、AR-V7 の高発現を示す CRPC細胞株 (AILNCaP細胞) の樹立に成功した。同細胞株を用いて親株のLNCaP細胞とともに、shRNA library screeningを行い、in vitroにおいてCRPCに対して増殖抑制を示す治療標的分子同定を目的としてshRNA library screeningを行った。Cellecta 社の Pooled Lentiviral shRNA Libraries を使用し、方法としてはLentiviral Packaging plasmid を用いて Virus supernatant を作製しLNCaP、及び、AILNCaP細胞に、それぞれ感染を行った。これらの細胞において継代前後の DNA に対してdeep sequencing により各 shRNA fragment のリード数の解析を行った。コントロール (継代前) に比較して 8 週間の継代後にリード数が減少した shRNA が in vitro において増殖抑制作用を有していることを示す。AILNCaP細胞に対して特異的に増殖抑制作用を示す shRNA fragment の抽出を行いblast search により同 fragment の標的遺伝子の同定を試みたところ、CRPC細胞株に特異的に増殖抑制を示す複数の配列(遺伝子)の抽出に成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
CRPCに対する複数の治療標的遺伝子候補の抽出に成功していることから、平成28年度の実験に関しては順調進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
shRNA library screeningで絞り込まれた治療標的遺伝子に関して、臨床経過が既に明らかとなっている30例のCRPC症例標本を用いて、免疫組織染色により蛋白レベルでの発現解析を行う。治療への反応性などの臨床経過との関連性も評価した上で、CRPCに対する新規治創薬標的遺伝子となり得るか検討を行う。また、AILNCaP細胞は去勢した雄NOD-SCIDマウスでの腫瘍形成能を有していることからshGFP をコントロールとして治療標的遺伝子群のXenograft の増殖、及び、形成能に与える影響の検討を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度に計上してたshRNA library の購入費を軽減することが可能であったため、約11万円の次年度使用額が発生した。
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次年度使用額の使用計画 |
shRNA library screeningにて複数の治療標的遺伝子がえられている。従って、同標分子群の評価に必要な抗体の購入、動物実験の費用に充てる予定である。
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