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2018 年度 実績報告書

高分子ナノミセルに搭載した転移抑制マイクロRNAを用いた核酸医薬への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 16K15691
研究機関鹿児島大学

研究代表者

鑪野 秀一  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (30624655)

研究分担者 榎田 英樹  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (80347103)
関 直彦  千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (50345013) [辞退]
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードマイクロRNA / 核酸医薬
研究実績の概要

本研究の課題は二つあり、一つはRNAseで分解されやすいmiRNAを体内で如何に安定させるかであり、もう一つは体内でmiRNAを腫瘍まで効率よく運搬するドラッグデリバリーシステム(DDS)の確立である。前者は一本鎖であるmiRNAの3末側約10塩基をDNAに置換したキメラmiRNAを合成し、さらにこれを2重鎖とすることで従来のmiRNAと比べて遥かに安定した体内動態を確立できた。またアンチセンス鎖はDNAに置き換わっているために、オフターゲット効果を抑制できる利点もある。これをunit polyion complexes (u-PIC)とキメラmiRNAを調整し、その内部にキメラmiRNAを効率よく包有できるナノミセル型DDSを確立した。
そこで、今回はまずin vivo実験のための至適条件を探るためのin vitro実験を行った。これまでのin vitro実験で著名な抗腫瘍効果があった4種類のmiRNA (miR-1, miR-133a, miR-145, miR-218)の配列をキメラ型2重鎖miRNAとして人工合成した。uPICと調整して40nMの濃度で培養細胞に添加したところ、各miRNAの細胞内濃度は投与前に比べて100倍以上に上昇することが観察された。細胞内濃度のターンオーバーは早く、投与6時間後にはほぼゼロとなった。次にmiR-218細胞内導入によるCAV2ノックダウン効果をリアルタイムPCR法で検討したところ、細胞株によってややばらつきはあるが20~50%のノックダウン効果を得た。Magic Red解析によるアポトーシス実験ではmiR-218を100nM濃度で投与すると、確実にアポトーシスが誘導された。今回の一連の研究により、uPICはキメラ型2重鎖miRNAを内包することが可能であり、膀胱癌培養細胞に効率よく取り込まれて抗腫瘍効果を発揮することが確認できた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 膀胱癌に対するナノミセル型薬物搬送システムを介した癌抑制型マイクロRNAによる新規核酸治療の開発2019

    • 著者名/発表者名
      榎田英樹
    • 学会等名
      第107回 日本泌尿器科学会総会

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公開日: 2019-12-27  

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