研究課題
[1]OPN 欠損マウスにおけるマクロファージ(Mφ)分布と結晶貪食能の解析、[2]ヒト血中・尿中OPN ならびにMφ 関連因子を用いた結石リスク診断法の開発、[3]ヒト血液・尿分離Mφ を用いたクラスタリング解析と結晶貪食制御因子の同定を目的に研究を進めた。[1]OPN 欠損マウスにおけるマクロファージ(Mφ)分布と結晶貪食能の解析本研究については、やはりOPNノックアウトマウスの繁殖がうまく行かなかった。一方、結晶の貪食に関する定量化モデルの構築を進めた。シュウ酸カルシウム一水和物 (COM)結晶に蛍光色素Alexa 488を標識し(f-COM)、Mφに貪食をさせた後、細胞質をPhalloidinで、核をDAPIで染色し、イメージングサイトメーターで測定する技法を開発した。またこの手法を応用し、生細胞としてのMφのf-COM結晶貪食をライブイメージングとして捉え、 Mφ細胞内酸性化抑制因子であるNigericinを投与することによってf-COM蛍光量が有意に高くなることを証明し、COM結晶が酸性環境下でMφに貪食され、酸性環境下で溶解される可能性を示した。本成果は現在投稿中である。[2]ヒト血中・尿中OPN ならびにMφ 関連因子を用いた結石リスク診断法の開発。本研究に関しては、健常者・初発・再発尿路結石患者の尿中マクロファージ因子の多項ロジット解析結果の論文が採択された。[3] ヒト血液・尿分離Mφ を用いたクラスタリング解析と結晶貪食制御因子の同定については、健常者から採取した血液細胞からiPS細胞を樹立し、これをMφに分化させた上でf-COM結晶の貪食に成功した。本成果は学会で発表した。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 9件、 招待講演 5件)
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