着床障害は良好胚を胚移植しても妊娠しないことで定義されるが、着床障害の診断法の確立が生殖医学の大きな課題となっている。本研究では、非侵襲的な子宮内膜の胚受容能の検査法の確立を目指して、子宮頸部上皮の分子変化を指標とした子宮内膜の胚受容能の新規検出が可能であるかを検討した。3つの着床障害マウスモデルを用いて着床特異的に発現する子宮頸部上皮の320遺伝子を抽出することができ、胚接着調節因子LIFの子宮頸部細胞における発現が、ヒトでもマウスでも子宮内膜の着床能の指標となることが判明した。本研究により、子宮頸部上皮遺伝子の検討により着床能評価が可能であることが示され、新規着床検査の基盤知見が得られた。
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