受精胚を培養したDay3ならびにDay5の培養液を集積した。それぞれの培養液からmicroRNAを抽出して、胎盤特異的microRNAであるmiR-518bならびに胎盤と比較して胎児から有意に発現するmiR-323-3pの発現パターンを解析した。Day3の培養液中にはmiR-518bが検出されるサンプルが含まれていたが、miR-323-3pは全てのサンプルで検出されなかった。一方、Day5の培養液中にはmiR-518bとmiR-323-3pとを検出できるサンプルが含まれていた。Day3の培養液でmiR-518b陽性ならびにDay5のそれでmiR-518bとmiR-323-3pとが陽性のとき、妊娠に至る受精胚が含まれている傾向が認められた。一方、Day3あるいはDay5の培養液にmiR-518bの発現を検出できないとき、凍結胚できる受精胚が含まれていない傾向が認められた。受精胚を培養した培養液中のmicroRNAを定性解析することで、良好胚をスクリーニング出来る可能性が示唆された。
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